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著名建築家の関わった団地紹介

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近年、一人暮らし、DINKS、子育てファミリー層など団地暮らしへの関心がますます高まってきています。
藤野千夜原作・小泉今日子&小林聡美主演でドラマ化された『団地のふたり』も人気となるなど、団地暮らしに対する印象も一昔前のイメージからエモい・おしゃれと変わってきていました。
また昨今では、『スクラップ&ビルド』から『ストック&リノベーション』へと世の中の流れが変わってきたり、SDGs(エス・ディー・ジーズ)、サスティナビリティ(Sustainability)といった価値観も重要視され、環境問題や古き良きものはもっと大切に継承してしていこうという側面からも注目されています。
古い団地は、国や自治体主体で設計しているものが多いので、その当時のプロ集団によって創られています。団地によっては、建物や敷地が実は著名建築家による設計だったということも。また、近年では著名建築家の手がける団地再生プロジェクトも盛り上がっています。
そこで今回は、著名建築家が関わっている団地の一部を紹介します。

洋光台団地

神奈川県横浜市にある「洋光台団地』は、国立競技場や根津美術館などを手がけた建築家・隈研吾とクリエイティブディレクター・佐藤可士和がUR都市機構と共に、築50年の団地の持つポテンシャルを追求した「団地の未来プロジェクト」によって再生されました。
外壁がリニューアルされ、露出していた室外機置き場をアルミ製の「木の葉パネル」で覆うなどの工夫がされています。
集会所や広場も整備され、現在では整備された空間を活かしながらさまざまなイベントが企画されて盛り上がっています。
シン・ゴジラのロケ地にもなり、iFデザインアワード2022、日本サインデザイン賞金賞などいくつも賞を受賞するなど団地再生プロジェクトのロールモデル事例として注目されています。

https://www.ur-net.go.jp/aboutus/publication/web-urpress64/tanoshiidanchi.html

竹山団地

神奈川県横浜市緑区にある『竹山団地』は、寿町総合労働福祉センターや藤沢市労働会館などを手がけたモダニズムの建築家・緒形昭義によって設計されました。
大規模住宅団地の中央部に人工池を設け、この人工池を中心とする豊かな自然環境と居住環境が一体となって魅力的なランドスケープがつくられていて、ピロティのある住棟が水の上に浮いているかのような近未来的な景観となっています。
文化庁が行っている近現代建造物緊急重点調査の調査成果に含まれており、日本のモダン・ムーブメント250選にも選ばれるなど近代文化遺産として高い評価を受けています。
2020年からは、神奈川大学と神奈川県住宅供給公社との連携・協力に関する協定が締結されており、「竹山団地プロジェクト」として周辺地域の活性化や地域コミュニティの課題解決に繋がる活動が展開されています。
また、一部棟の自治会活動が熱心で、築百年以上を目指す100年団地として運営を進めています。建物のサッシ改修や外断熱工事によって団地の快適性を追求、ペット飼育を可能するなど価値を高めるための積極的な運営がされています。

https://www.kosha33.com/kjk70th/soratsuna/post-16.php

金沢シーサイドタウン並木団地

神奈川県横浜市金沢区にある『金沢シーサイドタウン並木団地』は、著名建築家のコラボーレーションによる見事な団地群が立ち並んでいます。
一丁目エリアは槇文彦氏、二丁目エリアは神谷宏治氏・内井昭蔵氏・宮脇檀氏・藤本昌也氏の4人の建築家のコラボで設計。
横浜市金沢区の埋立地に作られたこの団地は、建物だけでなく敷地内の街づくりごと設計されました。
著名建築家によって設計された街並みは、景観が整えられてまるで街全体が一つの作品のよう。そのデザイン性の高さが評価されて、国土交通省・都市景観大賞審査委員会が選定した都市景観100選にも選ばれています。

https://www.ur-net.go.jp/chintai/kanto/kanagawa/40_1990_report.html

河原町高層住宅団地

神奈川県川崎市幸区にある『河原町高層住宅』は、国立京都国際会館などを手がけた建築家・大谷幸夫によって設計されました。
県営、市営、住宅供給公社が事業主体となる、広大な元工場跡地に建設された高層住宅団地です。
文化庁が行っている近現代建造物緊急重点調査の調査成果に含まれており、神奈川県建築コンクール優秀賞など近代文化遺産として高い評価を受けています。
採光・通風と内部への公共空間の確保を考慮された一部棟の建物デザインが非常に個性的で、一般的な団地のイメージである箱型の建物ではなく、アルファベットの「H』のようだったり、「Y」を逆さまにしたような形状になっており、SF映画に出てきそうな近未来感があります。

https://www.bunka.go.jp/kindai/kenzoubutsu/research/kanagawa/027/index.html

湘南ライフタウン

神奈川県藤沢市西部(大庭・ 遠藤・石川の各一部)と茅ヶ崎市堤地区の一部にまたがる『湘南ライフタウン』の敷地設計は、中銀カプセルタワービルや国立新美術館などの代表作で知られる建築家・黒川紀章が関わっています。
大きな幹線道路に平行して裏道のような生活道路が配置され、都市と農村の共生を目指して開発地内の農家を残す設計がされたのが特長です。
敷地内の建物も県営、県公社、UR(旧公団)などが入り混じり低層から高層まで様々な種類が建てられていてバラエティに富んでいます。

https://www.ur-net.go.jp/chintai/kanto/kanagawa/40_2870_report.html

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