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長く住めるマンション・団地とは

近年、一人暮らし、DINKS、子育てファミリー層など若い世代を中心に中古マンション・団地のリノベーションに関する関心がますます高まってきています。
リノベーションというと、相場よりも費用を抑えられる、自分好みに部屋がカスタマイズできるなどのメリットもあげられますが、古いマンション・団地に関して、「古いマンションを購入して大丈夫だろうか?」「築50年の団地はいつまで 住めるの?」などと心配になる方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は古いマンション・団地の現状や今後に関して、まとめてみました。

古くなったマンション・団地の現状

今までの日本国内の多くのコンクリート建造物は、『スクラップ&ビルド』、壊しては建て、壊しては建てということを繰り返してきました。
しかし、資材の高騰や資源の不足などが懸念され、SDGs(エス・ディー・ジーズ)、サスティナビリティ(Sustainability)などといった価値観が重要視されるようになった現在では、かつてのように古いビルなどむやみやたらに取り壊すのではなく、『ストック&リノベーション』、既存の建物ストックをリノベーションで再生させて、可能な限り長く活用していこうという傾向に変わってきています。
分譲マンションや団地の場合は、ビルなどと違ってそもそも建て替え自体がさほど多く実現していないのが現状です。
全国のマンション・団地の棟数は約10万棟と言われている中で、建て替えが実現したマンション・団地は全体の1%もありません。
これは、マンション・団地の建て替え決議が可決されるまでの住民の合意形成が大変な点(2023年時点では所有者の4/5以上の賛成が必要)、建て替えにかかる費用がとても高額(資材・人件費高騰化により一世帯の負担額が1000万〜3000万円以上になってしまうケースも)、建て替え工事期間が約2年ほどかかるためその間の仮住まいや引っ越し費用に数百万円必要(建てられている土地に埋蔵文化財などがある場合は調査期間にさらに1〜2年必要)などが理由で、現実的に難しいことから、修繕によって長寿命化を図るケースが増えてきています。

マンション・団地の寿命はどのぐらいか

日本国内での鉄筋コンクリート造の建物の法定耐用年数は47年と定められていますが、現実的な建物の寿命とは別で実際には築年数47年以上でも使われている建物はたくさんあります。
例えば、1911年<明治44年>に竣工された日本で最初の全鉄筋コンクリート造りのオフィスビルである『KN日本大通ビル(旧横浜三井物産ビル)』は、関東大震災も耐え抜き110年以上経っても今だに現役で使われています。
パリのアパルトマンでも築100年以上の現役が多く、ベルリンでも世界遺産登録されている100年以上前の団地が現役で使われていています。
鉄筋コンクリートを用いた建物の実際の寿命については、国土交通省の報告書では、”構造体としての鉄筋コンクリートの効用持続年数は、一般建物(住宅も含まれる)の耐用年数で120年、外装仕上げのメンテナンスにより延命し耐用年数は150年”といった研究結果が報告されています。
また、日々コンクリートの保全技術も進化しているので、今後はさらなる長寿命化が期待されています。

実際に長く住むには、メンテナンスが重要

実際にマンション・団地を長く住めるように長寿命化するには、定期的なメンテナンスが必須となります。
コンクリートに亀裂ができたら補修したり、コンクリートを守る塗装やタイルなどの仕上げを定期的に修繕するなどの建物の維持・管理が必要です。
躯体部分だけでなく給水配管なども定期的なメンテナンスが必須です。
大規模修繕が計画的に行われていないなどメンテナンス状態が良くないと、わずか数十年でぼろぼろになってしまう建物もあったりしますので、末長く住める建物を探している方は長期修繕計画のある管理状態が良い物件を選ぶ事がとても重要となります。
一部では、築100年以上を目指す100年マンションや100年団地を宣言して運営計画を進めているところもでてきています。
新築物件と違って、管理状態等を確認してから購入できるのは中古物件ならではのメリットとも言えます。

弊社では、主に神奈川(横浜・鎌倉・湘南)エリアでのリノベーション実績が豊富です。
物件探しや住み替えからのサポートもできますので、中古マンション・団地のリノベーションに興味のある方は、是非ご相談くださいませ。
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