日本人の従来の価値観では、新築の家やマンションを持つことがステータスとされる「新築至上主義」のようなものが長い間根付いていました。
しかし近年になって、土地・資材・人件費等の高騰といった背景から、消費者目線から見た妥当の住宅価格設定とは程遠い販売価格で住宅が供給されるようになり、新築が本当に良いものなのかと疑問を感じる方も増えてきてます。
中古物件を買ってリノベーションする、あるいはリノベーション済み物件を購入するなど、中古物件に対するニーズが高まってきてますが、中古物件を購入される際に気をつけたいチェックポイントがあります。
・耐震性を確認する
日本は地震が多いので、建物の耐震性が重要となります。
耐震の基準は1981年6月1日の建築基準法改正後で大きく変わります。
1981年6月1日以降に確認を受けていれば新耐震となり、それより前は旧耐震基準として区別されます。
旧耐震だからダメということではありません。
旧耐震建築でも、頑丈な壁式構造だったり、耐震診断を受けて耐震性があると確認されていたり、耐震改修済みの物件もあります。
気をつけたいのは壁式構造ではない旧耐震物件で、まだ耐震診断を受けていないケースです。
そのような建物では、後に耐震診断を受けて耐震性が満たない結果が出た場合には高額な耐震補強費が必要となり月々の修繕積立金が大幅に上がってしまう可能性もでてくるので注意が必要です。
・運営方針を確認する
古くなったマンション・団地では長期延命化していくのか建て替えをするのかがどちらの方針で進めていくかが検討されると思われます。
建て替えには様々な困難があり実際に実現したケースは少ないのですが、もし建て替えとなると、よほどの立地的な好条件でもないかぎりは一千万〜三千万程の高額な建て替え費用が発生し、さらに仮住まいや引っ越し費用でもさらに数百万ほどが必要となります。
せっかくお金をかけて自分好みにリノベーションしてもすぐに取り壊しとなってしまうこともあり得るので前もって運営方針を確認された方が良いでしょう。
・管理状態を確認する
マンション・団地などコンクリート建築の寿命に関しては、国土交通省の報告書によると、”構造体としての鉄筋コンクリートの効用持続年数は、一般建物(住宅も含まれる)の耐用年数で120年、外装仕上げのメンテナンスにより延命し耐用年数は150年”といった研究結果が報告されています。
ただし実際に長く住めるように長寿命化するには、定期的なメンテナンスが必須となります。
コンクリートに亀裂ができたら補修したり、コンクリートを守る塗装やタイルなどの仕上げを定期的に修繕するなどの建物の維持・管理が必要です。
躯体部分だけでなく共有給水配管なども定期的なメンテナンスが必要です。
そのため、長期修繕計画のある管理状態が良い物件を選ぶ事がとても重要となります。
一部のマンション・団地では築100年以上を目指す100年マンションや100年団地を宣言して運営計画を進めているところもでてきています
弊社では、主に都内や神奈川(横浜・鎌倉・湘南)エリアでのリノベーション実績が豊富です。
ご相談の際には、失敗や後悔などないようメリット・デメリットや費用等もお伝えし、住替えや物件探しからのサポートも可能です。
中古マンション・団地のリノベーションに興味のある方は、是非ご相談くださいませ。
また、中古マンション・団地の買取も強化中です。売却を検討されている方もお気軽にご連絡くださいませ。
参考文献
[マンション再生]研究会 マンションを100年持たせる100の方法 エクスナレッジ(2014)
国土交通省 平成25年「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書