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湘南の未来を感じられる要注目エリア:村岡〜湘南深沢1『村岡編』

コロナ禍以降、テレワーク(リモート)による在宅勤務や時差通勤が普及したことで今後ますます移住希望者が増加していくだろうと言われている湘南エリア。
そんな湘南エリアに、注目すべきニュースが。神奈川県・藤沢市・鎌倉市とJR東日本が新駅設置に合意して覚書を交わし、JR東海道線の大船~藤沢間に『村岡新駅(仮称)』が設置予定と発表。隣接する鎌倉市の湘南深沢エリアにも再開発の予定があり、神奈川県・藤沢市・鎌倉市が共同で、ウェルネス・ウォーカブル をテーマに村岡〜湘南深沢エリア一帯を開発していくようです。
※(新駅・再開発に関してはあくまでも予定となります)

画像:神奈川県

将来的に湘南の賑わい中心地になっていく可能性があるということで大きな話題になっている場所ですが、村岡・湘南深沢ともに有名な施設や観光名所などがあるわけではないので、「どういうところなの?」と気になっている方も多いのではないかと思います。
そこで今回、村岡〜湘南深沢について、かつてどのような歴史があった場所なのか、現状はどのような感じなのかをコラムにしてみました。

まずは、『村岡』編から。

村岡の歴史:実は鎌倉のルーツだった?!

村岡は、かつては“相模国鎌倉郡村岡郷”と呼ばれており、”鎌倉氏“発祥の地ともいわれています。この一帯は、“桓武平氏”を祖とする“村岡氏”一族の支配領域でしたが、その子孫がのちに”鎌倉氏“を名乗ることに。鎌倉氏を最も発展させたとされる鎌倉景正(かまくらかげまさ)がこの一帯を開発して以来、村岡エリアは“鎌倉党”という武士団の拠点となっていましたが、やがて源頼朝が挙兵すると一族は源平双方に二分されて、鎌倉党は解消していったようです。
鎌倉景正は通称”権五郎”と呼ばれ、16歳で従軍した合戦で右目を射られながらも奮戦したなど勇猛な伝説があり、歌舞伎でヒーローとして登場したり、鎌倉権五郎を祭神とする「御霊神社」が村岡だけでなく鎌倉市の梶原や坂ノ下にも建立されています。
村岡地域には他にも史跡が多数残っており、「鎌倉古道」と呼ばれる旧道や桓武平氏一族のお城のあった場所とされる「村岡城址公園」などもあります。ディープな鎌倉好きの方は、これら村岡エリアの史跡も巡っているのだとか。

『村岡新駅(仮称)』ができる場所とは?

新駅が設置される予定の場所は、JR東海道線の大船~藤沢間にあった湘南貨物駅跡地であり、住所としては藤沢市村岡東となります。予定地は藤沢市の端っこでもあり、北東方向へ少し進むとすぐに鎌倉市の玉縄地域、南方向へ進んで川を越えると深沢地域となります。

駅予定地の周辺は、工場、農地、新興の住宅地などが混在していて、空き地も目立つエリアです。
北側には、ミズノスポーツプラザ、TSUTAYA&ドコモショップ、湘南アイパーク(湘南ヘルスイノベーションパーク)があります。
湘南アイパークは、もともとは「タケダ(武田薬品工業)」の研究所だった施設ですが、現在は半分はタケダが研究所として利用し、残りがテナントとなっていて、様々な企業が入居して活用されています。湘南アイパークの前はバスターミナルが設置され、綺麗に整備されています。
線路を挟んで南側にはところどころ畑や緑地が残っていてのどかな里山のような雰囲気があり、研究所があるからかどことなく未来的な雰囲気のある北側とはかなりのギャップが感じられます。
2021年2月の時点では北側・南側共に、周辺にはスーパーやコンビニなど日常的な買い物ができるお店などはありませんが少し北西方向に歩いていくと、コンビニやファミレスなどお店がちらほらとでてきます。

鎌倉のルーツに関わる歴史を残しながらも、湘南エリアの未来も感じさせるエリアになりそうな村岡地域。今後の展開が気になるところですね。

次回は、『湘南深沢』編となります。

参考文献
『かまくら子ども風土記(改訂14版)』、鎌倉市教育委員会、2019年
湯山学『相模武士・全系譜とその史蹟 第1巻 鎌倉党』、戎光祥出版、2010年

 

(2022年3月追記)

 

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(2022年12月追記)